古典語学と、その他。

お勉強と興奮の記録。

聖書と歴史記述、叙事詩

ヴィーダを少しずつ読み進めているが、興味深い表現によくぶつかる。固有名詞はさほど多くないにで、流れはすっきりとりやすい。

聖書に記載のある歴史をどのように叙事詩に仕上げるか。規範としてのウェルギリウスは、それでもやはり異教徒だ。ウェルギリウス受容をめぐる議論の一部は、参照できる研究書がある。一方で聖書そのものの歴史記述について実際のテキストに当たりながら考えてみたい。1巻では神殿における記述。2巻ではムーサに代わる存在を設定している。慎重に異教的古代の神々は退けられている。そうした存在が可能にする叙事詩は、古代からどのように隔たっていくのか。

読み進めていくなかで、すこしずつ問題点がクリアになっている気がする。