古典語学と、その他。

お勉強と興奮の記録。

2020年最後の日

本当に1年に1回書くか書かないかのページになってきたが、まあいいや。 (この書き出しもよくやっている気がする) 所属と身分が変わり、仕事や研究の分野も大きく様変わりした1年だった。大学という組織への見方が否応なしに広がった気がする。とはいえ、…

2020年の目標

もう、一年に数度しか書いてない。けど、まぁいいか。 今年も正月からあえて平常運転で朝から勉強と仕事に精を出す。 『創世記』を読み終えてから取り組んでなかった聖書ヘブライ語マラソンを今日から再開した。今度は詩が読んでみたかったので、『詩編』を…

令和になって

令和になってとタイトルを書いてみたものの、とりたてて令和らしいネタもない。そういえばと思ってこのブログを訪ねてみたらかれこれ4か月くらい放置されている状態であったので、埋め草的に書き出してみた。 年度が改まって立場が変わったのだが、現状それ…

2019年になった

例年、年末に記事を上げていたが今年はそれもしなかった。 特に何かがあったわけではないが、大みそかは、読みだした本が面白くて、結局読書して終わった。 (二宮正之『小林秀雄のこと』) さて、2019年である。 今年もとりあえず建物では新年一番乗りを果…

やりたいこと

やりたいこと。1、(少なくとも日本人には)ほとんど知られていないラテン語の文学作品をたくさん読むこと。 決して流行らない文学だが、しっかり読めば発見は多い。古典、というものを限りなく相対化したいのだ。仲間はほとんどいない世界だし、今後も増える…

さようなら、ゲッティンゲン。

本当はこの前の記事でドイツ滞在中の投稿はやめにしようと思っていた。 けれども、さっき夕食から帰宅する途中で、どうしてももう一度書いておきたくなったので、これで今回のドイツ滞在関係の最後の投稿にしたいと思う。 (「読んでるよ!」というコメント…

授業全日程終了。

たった今、最後の授業が終わった。受講証明を先生から受け取り、6人(途中から5人)の小さなクラスでのドイツ語トレーニングは終了した。 授業後に先生にドイツ語で書いた手紙を渡した。先週末の授業が終わった後に、自分がいくら感謝の気持ちを持っていても…

2週目が終わる。

ドイツ滞在の2週目が終わり折り返しとなった。今日は週末で授業がないので宿舎でだらだらして、そのあと翻訳の仕事をやって、今これを書こうと思い立った。 精神的に参っていたのは1週目の真ん中くらいで、周りの言っていることがものの見事にわからないので…

今、ドイツ。

盛大に放置していたのだが、時間ができたので久々すぎる投稿。 2018年4月から某研究員かつ某大非常勤になり(期間限定ではあるが)自立した生活ができるようになった。数年単位でこういうのを繰り返さないといけないのが辛いところだが、サラリーマン時代よ…

2017年の年末年始休み

大学は今日から休みに入る。ただ去年と違って、研究棟へは入りやすくなっている。去年くらいから散々やかましく言い続けてきた甲斐があった。 この休暇中は主に来年度の研究で中心的に扱う作品をできる限り進めて、あとは聖書ヘブライ語原典のトレーニングを…

朗誦の学問への憧れ

この前9月から日課で続けていた聖書ヘブライ語の教科書を一巡した。 思えば9月にその勉強を始めて以来、ラテン語を読まない日はたまにあったが、聖書ヘブライ語を読まない日は一日も無かったくらいには継続していた。 ただ、ここで終えるのももったいないと…

ゲストスピーカーの仕事

とりあえず、先週に予備論文を出し終わった。今月の下旬に審査があるらしい。 で、先週と今週の金曜日に2回ゲストスピーカーとして1年生向けの講義で授業をした。 1回目は修士論文の時の研究で、2回目は現在進行中(とはいえある程度議論の方向性は見えてい…

楽しい方法

文学をやっている割には、小説とか詩とかあんまり読んでないところが自分の中で微妙なひっかかりになっているのは事実だが、かと言ってよほど気に入ったものでない限り、小説は読んでいて寝てしまう。こういう人間が文学を研究しているのだから、不思議と言…

放置の挙句

大体において、こういう場合ブログ閉鎖とかするのだけれども、過去の文章読んでも「いいこと書いてるな」と自分で感じるくらいには年を取ったので、そのまま残して、こうして思いついたら近況を書く、というのでもいいかなと思っている。 最後の記事が2016年…

2016年終わり

完全放置していました。呟くことも始めてしまったので、仕方がない。 あと数時間で2016年も終わりますが、大みそかの今日も普通に研究室にいました。結局やることと言えば、古典ギリシア語、ラテン語、サンスクリット語をできるだけ丁寧に読む勉強と研究論文…

ロシア映画、そしてシュニトケ

今日は朝から東西線に揺られ、長尾駅のアートサロンまで。ロシア語の先生のお誘いでロシア映画の観賞会に行く。中短編のアニメーション作品2つと、長編作品1つ。長編作品「コミッサール」の音楽がシュニトケで、映画が始まった瞬間からいかにもシュニトケ…

結婚式、8月も終わり。

友人の結婚式に出席。細やかに気配りの利いた気持ちのいい式であったと思う。同級生たちも(全員と話したわけではないけれども)元気そうで何より。8月も終わろうとしている。とは言え、基本は研究室で勉強ばっかりしていたので、あっという間だった気がする。…

研究発表終了。

今日は研究会にて発表。6年ぶりだと思うと少しくらくらした。何とか時間は想定タイムに収めた。少々のことで動じない、ふてぶてしさを更に増していた自分を自覚して、あぁ自分は小物だな、と感じてしまった。まぁそれは個人的な感想。気付かなかったことを、…

再出発的な

明日、小規模だが研究会発表である。28ページの資料はいささか多すぎるのだけれども、仕方ない、と勝手に完結している。面白さが、どれだけ伝えられるだろうかと考えながら原稿を書いてきたけれど、明日その反応が確認できる。割と楽しみな自分がいる。自…

ゼミ発表今期3回目

ゼミ発表を終える。相変わらず発表回数は多く、今期3回目。ペースメーカーになるから、いいとは思っているけれども。今度の研究会の原稿を読み上げる発表で、何とか40分くらいの報告になったが、今日のコメントを活かしきると1時間を越える可能性が見えて…

原稿書いてみれば

明日のゼミでは書き上げた原稿の半分をまず検討し、残り半分は概要を急いで確認するにとどめることに。今日の時点で原稿が22ページにおよび、まだいれていない翻訳を挿入すれば、25ページ程度になると想定されるからである。一旦、方向性を示す発表をして、…

語る、語られる、それで?

いつも憚らず言ってしまうが、正直自分は「古典学徒である」と思ったことはほとんどなくて、博士に再度進学してからは、古典語学徒として、古典からは距離をとる、古典をできる限り相対化できる場所に立とうと努めている。多分、自分の専門性はラテン語にあ…

久しぶりに

友人たちとの食事の場で、言われたので更新。神話学研究会が近づき、原稿を先週末に書き上げた後、後輩にそのチェックを依頼して、今週が終了。今日の昼まで文献を読んで、その説の裏付けになり得る言及を見いだしたとともに、これからの研究テーマの主軸を…

古今伝授とか

古今伝授なるものについて、興味が湧いている。 学的なものが、秘儀として師から弟子に伝えられる伝統は、ちょうど自分が古典語の読解で師匠の先生に読み方を教わってきたのと通じる部分がある。古典語の文法は普通のレクチャーを通じて習得したが、読み方は…

大変な期間が一度落ち着く

先週末の学会がおわり、今日まで授業予習なども含め、バタバタだった。今週末は少しゆっくり過ごしたい。イディッシュ語の予習が、今のところ、一番不馴れで結構大変なのだけれども、折りに話されるユダヤ人の歴史の話は非常に興味深い。それ目当てに予習し…

発表構想を考える

7月末に公で発表機会を得たので、その構想を立てていかないと、と思っていた中で、2週間後にゼミ発表が急遽決まったので、少し急がないといけなくなった。細かいトピックとして気になることを、一連の流れの中に置いて、ストーリーを形成する。なるべく多く…

誕生日でした

31回目の誕生日を迎える。 誕生日らしいことは先週土曜日にしたので、今日は通常営業。ブルクハルトを今さら読み始めた。ことさら、31歳の抱負とか改まる必要はないけど、「楽しい勉強をする」ことができれば、それが一番だと思う。もう少し具体的にはヘブラ…

ヴィーダ第2巻読了

何とか誕生日までに2巻は読み終わりたいと目標をたてたが、その割になんやかんやと色んなことに手を出していたら、今日がラスト一日になってしまったので、研究室に籠って、スパートをかけた。20時頃に無事2巻読了。これで、気持ち的に楽に誕生日を迎えら…

ヘブライ語の独習

ヘブライ語の授業が一番重要な演習のある水曜日になっていたため、今年度は受講できなかったので、今はエクスプレスの古典ヘブライ語を少しずつ進めている。今日の昼休みに学部生とも話題になったのだが、言語の独学は結構難しいものだ。まずモチベーション…

聖書と歴史記述、叙事詩

ヴィーダを少しずつ読み進めているが、興味深い表現によくぶつかる。固有名詞はさほど多くないにで、流れはすっきりとりやすい。聖書に記載のある歴史をどのように叙事詩に仕上げるか。規範としてのウェルギリウスは、それでもやはり異教徒だ。ウェルギリウ…